実はドローンは

ドローンに超広域帯マイクロ波発振器を搭載し産業・工業分野でライニング材やコンクリートの内部可視化を試みる時に、障壁となるのはドローン自身が3次元空間のどこに居るのかを正確に把握していないことです。

ドローンが一番苦手な状態

それは離陸です。モーターがプロペラ回すために回転を急激に上げ、プロペラからの強い風が機体重量と同等の推力で持ち上げようとする非常に不安定な状態です。
プロペラからの風は地面にあたり強い乱気流を生み機体は3次元方向に翻弄されます。

自位置を正確に把握していないと、いかに超高速でのスキャンが可能であろうが面単位で連続的なマッピングは不可能で3Dイメージングで内部を再現するなど全く不可能です。

センサーの限界

ホバリング時は標準的なセンサー装備である下向きの超音波センサー、画像認識カメラ、気圧計、GPSでは、地上の材質や形状、気流の影響、プロペラ同士の気流の干渉、機体を流れる乱流により、ドローンの位置が安定せず、静止状態のホバリング時でも数センチから数10センチの揺れが発生し、正確なマッピングが不可能になります。
特に煙突内やタンク内などの屋内の暗所では困難を極め、正確な位置も把握できず、おまけに連続的なマッピングも不可能、これでは使いものになりません。
特に大型のドローンでは、ふらつきや揺らぎが顕著になります。

地上に設置した3D変位量観測レーダーを用いることで、空間内でのドローンの移動を正確に捉え、姿勢制御に役立てることができます。
この方法により、ドローンは視界が限られた環境でも安定した飛行を実現し、正確なデータ収集や内部透過によるイメージングに必要な高精度なマッピングを可能にします。
ホバリング性能の高いドローンの形状開発の手助けが可能にもつながります。